デジタル庁 2024年4月の活動報告
デジタル監の浅沼です。
2024年4月のデジタル庁の政策、サービス、組織に関する主な活動、およびプロジェクトの進捗や成果について共有します。
4月24日に第9回デジタル社会構想会議を開催しました。デジタル社会構想会議では、今年6月に予定している「デジタル社会の実現に向けた重点計画」の改定に向けて基本方針を示すとともに、会議の構成員である有識者と議論を行いました。
1.生活者・事業者・職員にやさしいサービスの提供
マイナンバー法改正法等の施行日を定める政令が、4月9日に閣議決定されました。これにより、生活者の利便性向上や行政効率化による社会コストの低減を行います。
この法改正により、国外転出者のマイナンバーカード継続利用、マイナンバーカードかざし利用、税・社会保障等の分野の国家資格(医師等)をマイナンバー利用事務に追加、公金受取口座登録方法の拡充が実現します。「マイナンバーカードの健康保険証利用(マイナ保険証)」について利用促進の取り組みを行います。マイナ保険証を利用することで、医療費自己負担の低減、過去のお薬情報や健康診断の結果などの正確な情報に基づきよりよい医療が受けられる、手続きなしで高額医療の限度額を超えた支払いを免除されるといったメリットがあります。
2024年5月から7月をマイナ保険証利用促進集中取組月間とし、利用促進に取り組みます。この期間中、厚生労働省において、医療機関等と連携しこの取り組みを推進します。
また、デジタル庁でも、利便性をよりわかりやすくお伝えするために、各種メディアを活用した広報を展開します。ぜひ、医療機関等でマイナ保険証をご利用ください。EBPMの推進やデータにもとづく行政プロセスの定着に向け、デジタル行財政改革会議、総務省、文部科学省と連携し、政策進捗の可視化を行なっています。最新の成果として、デジタル庁の政策データダッシュボードにおいて、自治体DXの取り組みと校務DXの取り組み進捗を公開しました。
障害のある人やご高齢の方などを含むすべての方々が、ウェブで提供されている情報やサービスを利用できるように、ウェブアクセシビリティの検証結果を公表しました。また、「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック」を更新しました。
デジタル庁では、デジタル政策やサービスをより多くの方々に届けるために、日々コミュニケーションの改善を図っています。今月はマイナンバーカードの活用シーンを紹介する動画(コンビニ交付篇)をデジタル庁YouTubeチャンネルで公開しました。デジタルの現在や未来の情報を届けるオウンドメディア「デジタル庁ニュース」でも、複数の動画を公開しました。また、SNS上で預貯金口座付番制度と公金受取口座登録制度を混同する内容が多く見られたため、「預貯金口座付番制度」に関する記事をデジタル庁noteでは早期に掲載しました。
2.デジタル基盤整備による成長戦略の推進
4月17日に、日・EUの民間企業、アカデミア、政府による官民会合「日・EUデジタルパートナーシップ官民会合」を開催しました。デジタル庁からは、日EU間の国境を越えたデジタル·アイデンティティの具体的なユースケースを紹介。デジタル分野における日EU間の連携強化を進めていきます。
4月26日からマイナポータルを利用した行政機関のオンライン手続における手数料の決済手段としてクレジットカードを追加しました。行政手続におけるキャッシュレス化を推進するため、デジタル庁は政府共通決済基盤を構築するとともに、各府省庁や地方自治体などの行政機関と連携してオンライン申請におけるキャッシュレス納付を広めていきます。
高校入試に関する事務作業のデジタル化について検証結果を公表しました。また、教育データの連携や利活用の推進に向け、学校関係者へのヒアリングを重ねながら、学習eポータル標準モデルの普及、スタディログを活用したデータ分析、教育DX、校務負担軽減などの調査研究をおこない、結果を公表しました。
デジタル庁のこの一年における「情報システム調達改革全般の取組状況」についてのフォローアップを実施し、中小・スタートアップ企業の参入機会拡大に向け、アジャイル開発や準委任契約など今後の方向性を公表しました。
3.安全・安心で強靭なデジタル基盤の実現
公金受取口座として登録されている口座情報が、ご家族等(同居されている方や姓の同じ方など)のものである可能性が高いと判断した方々に、通知書(はがき)を郵送しました。マイナポータルから公金受取口座をご確認いただき、ご本人名義の口座でない場合には、変更をお願いいたします
4月2日:情報システム調達改革全般の取組状況などを公表
中小・スタートアップ企業の参入機会拡大など、デジタル庁のこの一年における「情報システム調達改革全般の取組状況」についてのフォローアップを実施。アジャイル開発や準委任契約など今後の方向性などをとりまとめ公表しました。
4月2日:給付金・定額減税一体措置における調整給付の事務をサポートする「算定ツール」を開発
デジタル庁では給付金・定額減税一体措置における調整給付の事務をサポートする「算定ツール」を開発し、5月下旬の提供を予定。
3月末時点で1400を超える自治体から利用の申込みをいただいており、今後も更なる利用促進を行います。
4月5日:令和5年度(2024年)教育関連の事業成果を公表
教育現場において、高校入試の調査書、成績書等の必要書類が紙媒体で作成・提出(郵送・手渡し等)されている実態があります。この事務作業のデジタル化を進め、中・高校の教職員や生徒・保護者の負担の大幅軽減を目指します。
必要書類が紙媒体で作成・提出されている場合におけるデジタル化(データ作成・データ送付)の実現性について検証結果を公表しました。
また、教育データ連携・利活用の推進に向け、学校関係者へのヒアリングを重ねながら、メリットとモデルスケジュール具体化のための調査研究をおこない、結果を公表しました。
4月5日:ウェブアクセシビリティ検証結果を掲載
デジタル庁では、「誰一人取り残されない、人にやさしいデジタル社会の実現」を目指しています。そのためには、障害のある人やご高齢の方などを含むすべての方が、ウェブで提供されている情報やサービスを利用できることが不可欠です。
これを実現するために、デジタル庁ではウェブアクセシビリティの確保・維持・向上に継続的に取り組んでまいります。日本産業規格JIS X 8341-3:2016「高齢者・障害者等配慮設計指針 情報通信における機器、ソフトウェア、及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」に基づいた試験を実施し、その結果を公表しました。
また公開後にいただいたご指摘やご意見を反映し、「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック」を更新しました。
4月5日:デジタル庁ニュースで「新マイナポータル」に関する動画を公開
「新マイナポータル」を紹介する動画をデジタル庁ニュースで公開しました。
マイナポータルは、2024年3月にトップページを刷新しました。利用者の皆さまからいただいたご意見をもとにリリースに至るまでの道のりや、機能拡充、API連携の取り組みについて公開しました。
4月5日:マイナンバーカードやマイナポータル、各種デジタルサービスなどの利用に関するサポートを実施されているデジタル推進委員の取組を掲載
マイナンバーカードやマイナポータル、各種デジタルサービスなどの利用に関するサポートを実施されている「デジタル推進委員」の取り組みをデジタル庁ウェブサイトで紹介しました。
4月5日:公金受取口座として登録されている口座情報が、ご家族等のものである可能性が高いと判断した方々に通知書を送付
公金受取口座として登録されている口座情報が、ご家族等(同居されている方や姓の同じ方など)のものである可能性が高いと判断した方々に、通知書(はがき)を郵送しました。
マイナポータルから公金受取口座をご確認いただき、ご本人名義の口座でない場合には、変更をお願いいたします。
4月9日:マイナンバー法改正法等の施行日政令を閣議決定
マイナンバー法改正法等の施行日を定める政令が、4月9日に閣議決定されました。これにより、生活者の利便性向上や行政効率化による社会コストの低減を行います。
この法改正により、国外転出者のマイナンバーカード継続利用、マイナンバーカードかざし利用、税・社会保障等の分野の国家資格(医師等)をマイナンバー利用事務に追加、公金受取口座登録方法の拡充が実現します。
4月9日:「法令×デジタルワークショップ」の開催報告
法令分野に明るくない方でも法令データを利活用したリーガルテックサービス等を開発できるよう、法令APIの解説やプロトタイプ体験、法制事務に関するパネルディスカッション等を開催し、200名以上の方に参加いただきました。
4月10日:デジタル庁YouTubeチャンネルで「マイナンバーカードで証明書の取得も手軽にできます!篇」の動画を公開
「マイナンバーカードの利用シーン(コンビニ交付篇)」を紹介する動画をデジタル庁YouTubeチャンネルやウェブサイトで公開しました。
●マイナンバーカードの利用シーン|デジタル庁 (digital.go.jp)
4月11日:デジタル庁ニュースで「自治体でのマイナンバー活用」に関する動画を公開
「自治体でのマイナンバー活用」を紹介する動画をデジタル庁ニュースで公開しました。
2024年2月、デジタルを活用したサービスづくりや地域づくりを全国に広げるため、マイナンバーカードやマイナポータルの活用を検討している全国の自治体職員の皆さまと活用事例や課題等の意見交換をしました。イベントの様子を動画で公開しました。
4月16日:デジタル庁noteで「口座管理法(預貯金口座付番制度)」に関する記事を掲載
「口座管理法(預貯金口座付番制度)」の仕組みとメリットを紹介する記事をデジタル庁noteで掲載しました。
銀行等の口座とマイナンバーの付番を希望する旨を銀行等に届け出ていただければ、将来的に「もしも」の時の備えとしてご活用いただけるようになります。
●「もしも」の時に備えて金融機関(銀行等)の口座とマイナンバーを付番できます:口座管理法(預貯金口座付番制度)のご紹介|デジタル庁 (note.jp)
4月17日:日・EUデジタルパートナーシップ官民会合の開催
日・EUの民間企業、アカデミア、政府による官民会合を開催しました。デジタル庁からは、日EU間の国境を越えたデジタル·アイデンティティの具体的なユースケースを紹介。デジタル分野における日EU間の連携強化を進めていきます。
4月18日:デジタル法制ワーキンググループ第3回を開催
法制事務のデジタル化や法令データの整備・利活用に向け、昨年度に実施した調査実証事業や今年度の開発項目について報告を行いました。
4月24日:第9回デジタル社会構想会議を開催
「デジタル社会形成基本法」の趣旨を踏まえ、我が国経済の持続的かつ健全な発展と国民の幸福な生活の実現に寄与するデジタル社会の形成に向け、同法に基づく重点計画等について調査審議を行うため、「デジタル社会構想会議」を開催しています。
4月24日に開催された第9回デジタル社会構想会議では今年6月に予定している「デジタル社会の実現に向けた重点計画」の改定に向けて基本方針を示すとともに、会議の構成員である有識者と議論を行いました。
4月24日:アナログ規制見直しの取組について語るイベント 「#RegTechミート」オンライン開催
テクノロジーをお持ちの企業や規制対象事業者等が登壇し、RegTechコンソーシアムコミュニティ(Slack)を活用しながら、アナログ規制の見直しについて一緒に考えるオンラインイベント「#RegTechミート」を毎月1回程度開催しています。4月24日は「デジタルエシックスを学び、実践しよう!」(日本電気株式会社)を開催しました。
4月25日:「マイナ保険証」の利用促進の取組について
「マイナンバーカードの健康保険証利用(マイナ保険証)」について利用促進の取り組みを行います。マイナ保険証を利用することで、医療費自己負担の低減、過去のお薬情報や健康診断の結果などの正確な情報に基づきよりよい医療が受けられる、手続きなしで高額医療の限度額を超えた支払いを免除されるといったメリットがあります。
2024年5月から7月をマイナ保険証利用促進集中取組月間とし、利用促進に取り組みます。この期間中、厚生労働省において、医療機関等と連携しこの取り組みを推進します。また、デジタル庁でも、利便性をよりわかりやすくお伝えするために、各種メディアを活用した広報を展開します。ぜひ、医療機関等でマイナ保険証をご利用ください。
4月26日:政府共通決済基盤のクレジットカード対応開始
4月26日からマイナポータルを利用した行政機関のオンライン手続における手数料の決済手段としてクレジットカードを追加しました。
行政手続におけるキャッシュレス化を推進するため、デジタル庁は政府共通決済基盤を構築するとともに、各府省庁や地方自治体などの行政機関と連携してオンライン申請におけるキャッシュレス納付を広めていきます。
4月26日:政策データダッシュボードの拡充
EBPMの推進やデータにもとづく行政プロセスの定着に向け、デジタル行財政改革会議、総務省、文部科学省と連携し、政策進捗の可視化を行なっています。最新の成果として、デジタル庁の政策データダッシュボードにおいて、自治体DXの取り組みと校務DXの取り組み進捗を公開しました。
4月30日:浅沼デジタル監が小田原市を訪問
浅沼デジタル監が小田原市を訪問し、市長や防災関連業務に携わる職員の方々と意見交換をしました。今年度の事業をご紹介いただくとともに、海や山にかこまれた都市ならではの防災における独自の取組や、情報格差に関する対策などの課題についてお聞きしました。
さいごに
以上、2024年4月のデジタル庁の政策、サービス、組織に関する主な活動、およびプロジェクトの進捗や成果についてまとめました。
これからも、国民の皆さま、そして関係省庁や地方自治体の方々に政府のデジタル政策やデジタル庁の活動を知っていただくため、情報をオープンにする活動に進めていきます。ぜひ気になっていることなどございましたら、お声を聞かせてください。
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