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経験者採用試験を経て入庁した2人の、デジタル庁で働く魅力とやりがい

デジタル庁では発足後、計7名が「経験者採用試験」を通じて入庁しており、行政官としての仕事を日々学びながら様々なプロジェクトを推進しています。前職の経験は自治体や民間企業など様々ですが、官民融合の組織であるデジタル庁において、霞が関外での経験はとても重宝されており、周囲からの期待もとても大きいです。 

https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/keikennsya/keikensya_goudou.html 

そこで本記事では、経験者採用にて入庁した清水、西村に入庁前後のギャップ、はたらく環境、魅力などについてインタビューを実施しました。ぜひこれをきっかけに、デジタル庁に関心を持ってくださる方が増えると嬉しいです。

デジタル庁の仕事とこれまでの経験

ー まずはおふたりの現在のお仕事について教えてください。 

清水:
私は人事チームの一員として、人事総括とプロパー採用(国家公務員試験を通じた採用活動)を主に担当しています。

人事総括としては、チーム全体の目標策定やチームビルディング施策の企画など、チームのコミュニケーションを活性化するための業務を担っており、一方で、プロパー採用担当としては、「デジタル庁で働く面白さ」を広く伝え、一緒にはたらく仲間を1人でも多く増やすための業務を担っています。

どちらの仕事もまだ決まったやり方が定まってはいないため、日々試行錯誤を繰り返しながら仕事を進めています。まさに「新しいことに挑戦できる環境」を楽しんでいますね。

人事メンバーは現在60〜70名ほどで構成されており、15ほどの担務に分けてチームが組成されています。行政出身者が7割、民間出身者が3割程度であり、出身や年次もさまざま。でもだからこそ、分からないことがあれば互いの多様な経験をもって助け合うことができており、そんな「フランクに相談しあえる環境」は私にとってすごく心強いです。

もしかするとデジタル庁といえば少し硬いイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそんなことはありません。

たとえば、チームのユニークな取組として、Slack内で「おはようチャンネル」というものを作っており、朝始業するときにメンバーが「おはよう」の挨拶とともに近況や思ったことを投稿しあっていたりします。

年代や立場が違うメンバー、たとえば直属の統括官や審議官も参加しているので、互いに人となりを理解することができて、毎朝がすごく楽しみになっていますね。

また「月に1回は積極的に有休を取得しよう」という意識をチーム内で高めるような動きもしていたりします。きちんとリフレッシュできる体制を整えるため、チーム内で業務を可視化し、メンバー間でサポートし合える体制を構築していっているので、安心して働けています。

西村:
私は、2023年4月にデジタル庁に入庁しました。 現在は、デジタル改革などを推進するための横断的な課題の解決を目指す「デジタル臨時行政調査会(以下、デジ臨)」の事務局に所属しています。 

デジ臨では、デジタル化を妨げているアナログ規制を一掃するために、さまざまな施策に取り組んできました。いくらデジタル技術の発展が進んでも、法令やルールなどで規制されていてはまったく意味がなく、法令やルールなどの仕組みから変えていく必要があるためです。

ちょうど先日閉会した国会にて一括法が成立し、アナログ規制一掃のめどがついてきたため、次なる改革に取り組んでいこうとしているところです。

事務局は、行政出身者が約6割民間出身者が約4割といった構成です。弁護士資格をお持ちの方がいらっしゃったりと、それぞれ専門分野や得意分野が異なる人が集まっているので、それぞれが知見を出し合いながら課題解決に向けて議論できるのは、デジタル庁ならではの面白さだなと感じています。

あと、自治体からの出向者も多いので、いろんな地域の小ネタを聞けることや各地のお土産をいただいたりすることも、日々の些細な楽しみだったりします。

ー おふたりのこれまでの経験を教えてください。

清水:
私は、都内の大学院を卒業後、ベンチャーの広告代理店とIT Web系の会社に就職しました。「早く即戦力として活躍したい・組織づくりに関わりたい・生き生きと働ける職場を作りたい」という想いが強く、とにかく若いうちから様々なことにチャレンジできる職場を求めていました。

しかし、やがて仕事をする中で「自分のアウトプットがより多くの人に届けられる仕事に就きたい」と感じるようになり、転職を検討しはじめましたね。

西村:
私は、都内の大学を卒業後、「人口減少が進む地元を元気にしたい」という想いから、地元の役所に入ることを決めました。そこからは公有財産の管理や障がい福祉政策などを担当していました。

その後は、行政実務研修員として中央省庁へ出向するチャンスをいただき、地方創生や地域活性化の業務に3年間携わりました。

当時はコロナ禍で、出張するのが難しい環境ではありましたが、オンライン会議ツールを活用して、全国様々な地域の方と日本の未来について真剣に議論したことは、それまで全国という舞台で仕事をしたことがなかった私にとって、その後の人生に影響を与える大きな経験でしたね。

デジタル庁を知ったきっかけと志望理由

ー デジタル庁を知ったきっかけは何だったんですか?

清水:
前職では、主に1人で広い範囲の仕事を担っていました。たとえば、コロナ禍ではリモートワークの仕組みを作ったりと様々な経験を積むことができており、このような「広い経験」が活きるキャリアってどんなところなんだろう?と考えていたのです。

そんな時、デジタル庁という新しい官庁が設立されることを知って「どのような仕事ができるのだろう?」と興味を持ちはじめました。

それから調べていくと、どうやらデジタル庁では新卒採用だけではなく、中途でも国家公務員試験を受けて合格すればデジタル庁で働けるということが分かりました。そう気づいたのが2021年8月上旬で、経験者採用試験の募集期間内だったのですぐにエントリーしましたね。

「デジタルを軸に世の中を変えていき、それが国民の方々の生活をより良いものにできる」というデジタル庁の向かう先にとても共感し、私もチャレンジしてみたいと強く感じていました。

そして無事、2021年秋に人事院の経験者採用試験にて合格となり、官庁訪問でデジタル庁の職員の方々とお話しする機会を経て、意志を固めました。

「ぜひ一緒に働きたい」という電話をもらった時のことは、すごくうれしかったので今でも鮮明に覚えています。

西村:
私は、デジタル庁の設立が決まったときには既に他の中央省庁で勤務していたこともあって、身近な出来事として受け止めていました。そのため、デジタル庁のことは自然と意識していましたね。

当時は転職するほどの気持ちは抱いていなかったのですが、現職の仕事を通じて日々地域の方々と対話を重ねる中で「人口減少に歯止めがかからない地域を元気にするためは、今後デジタル技術の有効活用が1つの大きなポイントになる」と強く実感するようになり、少しずつ惹かれていきました。

デジタルの力を通じて、地元を含めた地域の活性化に貢献できないか、と。そして、インターネットで検索をしてみると、国家公務員試験に「経験者採用試験」というものがあると知り、受験に至りました。

ー どのような点に魅力を感じたのか教えてください。

清水:
私がデジタル庁に惹かれた部分は大きく二つあります。一つ目は、「組織文化づくりに初期メンバーとして関われる」ということです。

当時は、デジタル庁の設立直後に入庁できるタイミングだったこともあり、その点は非常に魅力に感じていました。組織づくりに興味があり、かつ霞が関の新しい官民融合組織ということで、民間企業での経験も生かしていけるのではないかと感じていましたね。

二つ目は、「デジタル技術を活用した政策づくりに関われる」ということでした。「デジタルの力を活用して、国を変えていく」という、今までの霞が関ではなかなか上手く進められなかったミッションに挑戦できるという点は、純粋に魅力に感じていました。 

実際に入庁してみた感想でいうと、予想以上に多様な経験を持った方々が集まっているんだなと思いましたね。そういった人たちがディスカッションしている中に自分も参加できるんだ、と楽しさを感じながら日々仕事をしています。

行政のプロフェッショナルが他省庁から集まり、民間から専門的なスキルを持ったプロフェッショナルが多数集まっているデジタル庁は、すごく贅沢だなと。

西村:
私は漠然とした言葉にはなりますが、「今まで取り組んだことのない新しいことに挑戦できそう」という点に魅力を感じていました。これまでの自分の経験を活かして次のステップに挑戦できるという部分も、背中を押してくれたポイントでしたね。

また同時に、私はワーク・ライフ・バランスも重要視していたので、フリーアドレス制を採用していたり、テレワークを積極的に導入していたりと、フレキシブルに働ける環境が整っていることもデジタル庁に惹かれた理由でした。

実際に入庁してみて、これらの点は想像どおりだったなと感じています。特に、細かい部分かもしれませんが「上司にチャットで相談できる環境」ということはこれまでの公務員人生で経験がなかったので、ポジティブな意味ですごく新鮮に感じました。

さまざまなバックグラウンドや専門知識を持つ方々がいらっしゃるので、そういう方々と日常的にコミュニケーションをとりながら仕事ができる環境は、私も清水さんと同じくすごく贅沢だなと感じますね。

経験者採用の選考フローを振り返って

ー 自身の経験者採用を振り返ってみて感じることはありますか?

清水:
私は学生時代、民間就活しか行っていなかったのですが、基礎能力試験に類似したテストは1社目から2社目に転職するときにも受けていたので、参考書を購入し、少々復習していました。

その他、経験者採用試験は論文試験が実施されるので「前職での経験をどう生かしているか」という部分をきちんと伝えるべく、経験や考えの整理はとにかくしっかりと時間をとっていましたね。

西村:私は学生時代にも公務員試験を受験していたため、当時の参考書を引っ張り出して基礎能力試験等の対策を行っていました。

しかし、今振り返ると、経験者採用試験においてはそれよりも「これまでの職務経験の整理」や「入庁後にやりたいことのイメージを膨らますこと」の方が圧倒的に大事だったように思いますね。

ー どのような人がデジタル庁に向いていると思いますか?

清水:
デジタル庁は一官庁ですが、霞が関の他の組織とは全く異なる組織であるため、デジタル庁職員全員が挑戦者だと思います。

好奇心旺盛で柔軟に物事を考えられる人がデジタル庁に合っていると思いますし、分野問わず幅広く社会課題を解決できることがデジタル庁の強みであるため、そこに共感できる方には是非ジョインしてもらいたいですね。

デジタル庁では、自発的に課題と向き合い、解決策を考えて、実行に移す、こういった行動力が得られると思います。

自分の業務が国民の生活をよりよくすることに繋がるという部分で責任を強く感じますが、自分たちの取組によって国が変わっていく姿を今後も何度も見ることができると思うとすごく楽しみです。

西村:
入庁してから一番感じていることは、ホームページにも記載のあるとおり「慣行や前例にとらわれず、スピード感や柔軟性をもって進化していく組織」であり「可能性が無限大にある組織」だということです。

言い換えると、自分たちで考えて実行していくということが強く求められる組織でもあります。そこに共感してくださる方にお越しいただけると嬉しいですね。私自身、デジタル庁と一緒に今後どのように成長していけるかが楽しみです。 

さいごに

ここまでお読みいただきありがとうございました。

◆デジタル庁では、幅広く人材を募集しています。採用に関する情報は以下のリンクをご覧ください。

◆経験者採用試験の募集要項は以下のリンクをご覧ください。

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