デジタル庁 2023年12月の活動報告
デジタル監の浅沼です。
2023年12月のデジタル庁の政策、サービス、組織に関する主な活動、およびプロジェクトの進捗や成果について共有します。
1.生活者・事業者・職員にやさしいサービスの提供
マイナンバー制度やマイナンバーカードにおける安全安心な行政サービス提供に向けて、12月12日にマイナンバー総点検本部(第5回)を開催しました。マイナポータルで閲覧可能な全データの総点検を行い、99.9%で本人確認を終了し、残りも年内に終了見通しで、総点検の完了の目途が立ったことが確認できました。今後も再発防止対策を講じ、マイナンバーの確認を徹底していきます。
次期個人番号カードについては、「次期個人番号カードタスクフォース中間とりまとめ骨子」に係る意見募集を行い、募集結果を反映したとりまとめ内容を公開しました。
マイナンバーカードを保険証として安心してご利用いただくために、12月13日、14日及び16日、17日に、北海道の室蘭市内の商業施設「白鳥台ショッピングセンターハック」、「モルエ中島」において、マイナ保険証体験会を開催しました。
マイナ保険証体験会は、実際に医療機関に設置しているものと同等のカード読取装置(カードリーダー)を使って、マイナ保険証による本人確認や情報提供の同意を体験いただくことで、医療機関で安心してマイナ保険証をお使いいただくための取組です。
地方自治体との連携の強化を図るために、自治体訪問によるヒアリングを実施しています。12月12日に三重県伊賀市を訪問し、自治体標準化、ガバメントクラウド、ネットワークの三層分離や、自治体のDX推進・デジタル活用の実態や課題を確認するとともに、市長はじめ市の職員の方々と意見交換を行いました。今後も自治体訪問の機会を増やし連携を強化していきます。
デジタル政策やサービスをより多くの方々に届けるために、日々コミュニケーションの改善を図っています。12月は、社会のデジタル化における意識調査をまとめたデータダッシュボードの公開、デジタル庁のウェブサービスやアプリケーションの一覧をまとめたサイトの更新、そして、マイナポータルによる公金受取口座の登録方法の開設動画を掲載しました。
2.デジタル基盤整備による成長戦略の推進
デジタル庁では、アナログ規制の見直しにあたり必要となる技術の安全性や実効性を確認する検証事業を進めています。12月1日に、新たに採択事業を6件公表し、全32件分の事業概要、進捗状況を掲載しています。また、デジタル庁が取り組んでいる技術検証事業に関して、12月18日に河野デジタル大臣が、東京都の稲城市で行われた実証実験を視察しました。
防災分野でのデジタル活用においては、避難者支援業務デジタル化実証実験の結果を公表しました。マイナンバーカードを利用した避難所への入所手続が従来の手法と比べ10分の1の時間で実施できたほか、避難所状況報告書の作成時間が約半分となるなど、業務負担軽減や効率化が期待できる結果となりました。
子育て分野でのデジタル活用においては、地方公共団体やこども家庭庁等関係者の方々と連携を強化していきます。12月15日に「東京こどもDX2025つながる子育て推進会議」に参加し、制度、業務、システムの改革を実施する方針を説明しました。
3.安全・安心で強靭なデジタル基盤の実現
G7デジタル・技術大臣会合を総務省、経済産業省と共同で開催し、広島AIプロセス及びDFFT の具体化に関する閣僚声明に合意しました。DFFT具体化に向けた国際メカニズム(IAP)が前進します。
個人情報保護委員会からの「公金受取口座の誤登録事案に関する報告等の求め」についての報告内容を公開しました。デジタル庁は、個人情報保護に関する改善措置に引き続き取り組み、適切な業務運営に努めてまいります。
来年も、上記の3つの注力領域での政策を推進するとともに、「生活者、利用者視点の徹底」「安全・安心を支える仕組み」の取り組みを実直に進めてまいります。
12月1日:G7デジタル・技術大臣会合を総務省、経済産業省と共同で開催
G7構成国・地域等が参加し、広島AIプロセス及びDFFTの具体化に関する閣僚声明に合意しました。DFFT具体化に向けた国際メカニズム(IAP)が前進します。
12月5日:モビリティワーキンググループを開催
自動運転等新たなデジタル技術を活用したモビリティサービスの社会実装に向けた論点等を議題に、第1回モビリティワーキンググループを開催しました。
12月5日:デジタル関係制度改革検討会(第2回)を開催
デジタル法制審査の今後及び法制事務デジタル化の取組状況等を議題に、第2回デジタル関係制度改革討論会を開催しました。
12月6日:マイナポータルによる公金受取口座の登録方法の開設動画を掲載
マイナポータルで公金受取口座を登録することができ、ご登録頂いた公金受取口座は、マイナポータルでいつでも確認、変更及び削除を行うことができます。解説動画を掲載しました。
12月6日:個人情報保護委員会からの「公金受取口座の誤登録事案に対する特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律及び個人情報の保護に関する法律に基づく報告等の求め」に対する報告
デジタル庁においては、個人情報保護委員会からの公金受取口座の誤登録事案に対する行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成15年法律第57号)第35条第1項及び個人情報の保護に関する法律(平成25年法律第27号)第156条に基づく報告等の求めに対して、令和5年10月31日付で別紙内容の報告を行いました。
デジタル庁としては、個人情報保護に関する改善措置に引き続き取り組み、適切な業務運営に努めてまいります。
12月7日:デジタル関係制度改革検討会 テクノロジーベースの規制改革推進委員会を開催
「テクノロジーベースの規制改革」の進捗及び当面の進め方等について、意見公開を行いました。
12月8日:河野大臣が来日中の世界経済フォーラム(WEF)ブレンデ総裁と会談
来年1月15日~19日、スイス・ダボスで開催される世界経済フォーラム年次総会に向け、主要テーマの一つであるAI等のテクノロジーにおけるデータの信頼性の重要性、及び人材育成等について意見を交わしました。
12月8日:RegTech技術検証の採択事業を全て公表
デジタル庁では、アナログ規制の見直しにあたり必要となる技術の安全性や実効性を確認する検証事業を進めています。新たに採択事業を6件公表し、全32件分の事業概要、進捗状況を掲載しています。
12月10日:国のオープンデータを活用して地域課題に取り組む学生向けのコンテスト「e-Govデータコンテスト」を実施
魅力をアピールしたい地域を選定し、その地域が抱える課題に対してe-Govデータポータルのオープンデータを使用した原因分析をもとに解決策を提言する作品を募集する「e-Govデータコンテスト」を開催しました。2023年9月26日(火)から11月6日(月)まで作品の募集を行い、45チーム・104名の方から作品の応募がありました。
審査委員による審査により受賞作品を決定し、12月10日(日)にデジタル庁にて表彰式を行いました。
・最優秀賞:北海道における新しい鉄道のあり方
・データ分析賞:埼玉県狭山市の公共交通の改善策、兵庫県宝塚市のフレイル予防に関するデータ収集方法の提案
・施策アイデア賞:秋田県育ちのこども増加計画、青森県下北地域の医療アクセス改善
12月11日:浅沼デジタル監が三重県伊賀市を訪問
自治体標準化、ガバメントクラウド、ネットワークの三層分離や、自治体のDX推進・デジタル活用の実態について課題を確認するなど、市長はじめ市の皆様と意見交換をしました。今後も自治体訪問の機会を増やし連携を強化していきます。
12月12日:マイナンバー情報総点検本部を開催
マイナポータルで閲覧可能な全データの総点検を行い、99.9%で本人確認を終了、残りも年内に終了見通しで、総点検の完了の目途が立ったことが確認できました。今後も、再発防止対策を講じ、マイナンバーの確認を徹底していきます。
12月13日:イタリア共和国のウルソ大臣(企業・メイド・イン・イタリー省)が河野大臣を表敬
イタリア共和国のウルソ大臣(企業・メイド・イン・イタリー省)と両国のデジタル化の取組、日伊の友好関係、AI等の最新技術等への期待などについて対話をしました。来年のG7の議長国になるイタリアと、引き続き連携を継続することも確認しました。
12月13日:サービス紹介サイトを公開
サービス紹介サイトでは、デジタル庁が提供するウェブサービスやアプリをご紹介します。
それぞれの説明から外部のウェブサイトを含めた各サービスにアクセスできます。
12月15日:浅沼デジタル監が「東京こどもDX2025つながる子育て推進会議」に参加
浅沼デジタル監が「東京こどもDX2025つながる子育て推進会議」に参加しました。
子育てにまつわる課題を解決するため、東京都や市区町村等の皆様と連携し制度や業務を併せて改善することで、生活者視点のシステム開発やデータ連携のための仕組みづくりによる「こどもDX」を推進する事を発言しました。
12月15日:避難者支援業務デジタル化実証実験の結果を公表
避難者支援業務デジタル化実証実験の結果を公表しました。マイナンバーカードを利用した避難所への入所手続が従来の手法と比べ10分の1の時間で実施できたほか、避難所状況報告書の作成時間が約半分となるなど、業務負担軽減や効率化が期待できる結果となりました。
12月15日:石川副大臣が熊本県庁、熊本市、福岡市役所を訪問
熊本では、防災DXの取組みに関し知事、市長、職員の皆様と意見交換を行い、防災DX官民共創協議会やマイナンバーカードの子ども医療費助成等の受給者証利用に向けた先行実施への協力を呼びかけました。福岡市では、窓口DXの視察を行いました。
12月15日:日ベルギー、ICT及びデジタル改革分野における専門家会合を開催
昨年12月に調印した日ベルギーMoCに基づき、ベルギー王国連邦公共サービス庁(FPS BOSA)と第2回専門家会合をオンライン開催しました。両国は今後もデジタル分野における連携を推進していきます。
12月16日:室蘭市でマイナ保険証体験会を実施
12月13日、14日及び16日、17日に、北海道の室蘭市内の商業施設「白鳥台ショッピングセンターハック」、「モルエ中島」において、マイナ保険証体験会を開催しました。
マイナ保険証体験会は、実際に医療機関に設置しているものと同等のカード読取装置(カードリーダー)を使って、マイナ保険証による本人確認や情報提供の同意を体験いただくことで、医療機関で安心してマイナ保険証をお使いいただくための取組です。
今回、室蘭市との共催で、体験場所としては初となる商業施設内で実施しました。
12月18日:河野大臣がアナログ規制見直しに向けた技術検証を視察
デジタル庁が取り組んでいる技術検証事業に関して、河野デジタル大臣が、東京都の稲城市で行われた実証実験を視察しました。
デジタル庁では、現場で人が直接見たり、作業したりすることを求める、いわゆるアナログ規制の見直しにあたって、省庁横断的に技術の安全性や実効性を確認する技術検証事業を実施しています。事業者公募の結果、スタートアップから大企業を含めた32の事業が採択されており、様々なデジタル技術を活用した実証実験等が各地で行われています。
この32事業のうち、綜合警備保障株式会社による、ドローン、ウェアラブルデバイス等を活用して建築物の定期調査・点検の合理化や効率化を目指す実証実験を河野デジタル大臣が視察しました。
12月18日:デジタル推進委員の取組として城西国際大学の学生がスマートフォン講座を開講
城西国際大学の全学部共通基盤科目の一つである「域学共創プロジェクト」において、デジタル推進委員に任命した福祉総合学部、看護学部の学生(計15名)がデジタルコーチとなり、スマートフォン講座を開講しています。
このプロジェクトでは、学生が中心となって講座内容を考案し、外部講師から教え方の講義を受講しました。その後、講座参加者を募り、2023年10月、11月に計3回の講座を開催し、参加者にコミュニケーションアプリ「LINE」や地図情報提供サービス「Googleマップ」の使用方法などを教えました。
デジタル推進委員に任命された学生たちには、今後、福祉・医療の現場での活躍が期待されており、さらに保健・医療・福祉の連携も進めていただく予定です。
12月20日:証明書のコンビニ交付サービスが、スマホだけで利用可能に
マイナンバーカード機能を搭載したスマホを店舗の端末にかざし暗証番号を入力するだけで、各種証明書が取得可能になりました。12月20日から都内のローソン、ファミリーマートの店舗、24年1月22日から全国のローソン、ファミリーマートで開始します。
河野デジタル大臣が、東京都内のコンビニにおいて、スマホ用電子証明書を活用して、コンビニのキオスク端末(マルチコピー機)より住民票の写し等を交付するサービスを体験しました。
12月28日:社会のデジタル化やデジタル行政サービスの意識調査に関するダッシュボードを公開
社会のデジタル化に対する認識・デジタル行政サービスに対する認識、利用状況、利用意向等を紹介するダッシュボードを公開しました。
デジタル庁では、国民の皆さまの「社会のデジタル化に対する意識」や「デジタル行政サービスの満足度」等を調査することで、社会全体のデジタルの浸透状況を把握するとともに、その結果を踏まえてデジタル行政サービスの改善に取組んでいきます。
さいごに
今回、2023年12月のデジタル庁の政策、サービス、組織に関する主な活動、およびプロジェクトの進捗や成果についてまとめました。
これからも、国民の皆さま、そして関係省庁や地方自治体の方々に政府のデジタル政策やデジタル庁の活動を知っていただくため、情報をオープンにする活動に進めていきます。ぜひ気になっていることなどございましたら、お声を聞かせてください。
■ご意見・ご要望はこちら
ご意見・ご要望|デジタル庁 (digital.go.jp)
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