DXからデジ道へ!デジタル改革担当大臣が考える「誰一人取り残さない」日本の未来。
こんにちは。デジタル改革担当大臣の平井卓也です。
このたび、デジタル庁のプロセスを透明にしようというコンセプトで開設されたこのnoteで、せっかくならデジタル改革担当大臣である私自身の想いを、私の言葉で読者の皆さまに伝えたく思い、こうして筆をとっています。
デジタル庁で成し遂げたいこと
私は今まで様々な場所で「デジタル庁を設立して成し遂げたいこと」を申し上げてきました。
それらをぐっとまとめて、あえて一言でまとめるのだとすれば、「日本はこんなもんじゃない」ということをもう一度国民と共有したい、ということです。
最近はネガティブなニュースばかり流れていますが、日本がこれまで危機的な状況において、必ず国民がその気になって乗り越えてきたことを考えれば、このままずるずる後退するようなことには絶対にならないし、してはならないと思います。
今はちょうど100年に一度の変革期。
変革期を前にたじろぐ方もいますが、チャンスを感じて燃えている方もいると思います。
国民の意識が変わらないと日本は変わりません。
デジタル化によりとてつもなく便利になることを目の当たりにした国民が、変革に乗り気になることを目指したいです。
デジタル庁は単に行政手続を便利にすれば良いわけではなく、大変革期の旗振り役をやりたいと思います。
「誰一人取り残さない」のはなぜか。
これからのデジタル社会の形成にあたって、デジタル庁は「誰一人取り残さない」「人に優しいデジタル化」を旨として進めていきますが、それではなぜ私たちが「誰一人取り残さない」という強い想いを掲げているのかをお話します。
たとえば、アメリカや中国等ではものすごいスピードでデジタル化が進んでいますが、そこでは一部の人たちがとてつもなく先行し、大きな貧富の格差や機会の格差を作っています。
一方で、どこよりも進んだ高齢社会であり、1億2千万人以上の方々が住んでいる日本においては、高齢化と日本国土固有の災害等の問題を乗り越えてこそデジタル化の意味があると考えています。
だからこそ「誰一人取り残さない」と掲げているのです。
誰一人取り残さないデジタル社会は、おそらく全世界的にすべての国民が一番望んでいることだと思います。しかし、それはなかなかどの国も実現できていません。
デジタル庁ではそこに徹底的にこだわるという意味で、アクセシビリティの問題も含め、デジタル社会形成基本法の重要なコンセプトに入れています。
ただ、誰一人取り残さないデジタル社会は、UI/UXの観点や、イノベーションなしには実現できません。
そこで、若いエンジニア・デザイナーの力を貸してほしいと思っています。
特に、「日本はこんなもんじゃない」と思っている人たちに来てほしい。
まさに今やらないといけないという危機感と使命感と覚悟を持っている人たちに来てほしいのです。
おわりに:DXからデジ道へ
最近は「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉が流行っています。
要は「デジタル化によって生活や職場環境を良くしたりビジネスの構造を改革しよう」ということですが、どうしてもただのバズワードみたいに聞こえてしまうでしょう。
私もそれは嫌だなと感じるので、今は「デジ道」という言葉を使っていきたいなと考えています。
剣道や柔道などの「道」と同じニュアンスです。
デジタルによって人助けをする「道」、デジ道!
人助けの喜びみたいなものを「デジ道」としてみんなで共有できたら楽しく仕事ができるのではないでしょうか。
これを読んでくださっている皆さんと共に「デジ道」を語れる日を楽しみにしています。